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令和2年度 定時総会開催
令和2年度一般社団法人日本の節句文化を継承する会の定時総会が、2020年6月20日(土)、岡山県の徳永こいのぼり本社会議室にて開催されました。本年の総会は、新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から、委任状の提出による議決権行使が中心の開催となりました。議事の結果について、下記の通りご報告致します。
正会員108名
出席者 2名
委任状 64名
欠席者 42名
一号議案 令和元年度事業報告、決算報告
二号議案 令和2年度事業計画案、予算案
全ての議案について、正会員出席者(委任状での議決権行使書提出者を含む)の全会一致で原案通り可決承認されました。
以上、議事の報告とさせて頂きます。
新年度も引き続き本会の活動に対し、ご理解とご協力をお願い申し上げます。

文責 専務理事 柴崎 稔 場所: 徳永こいのぼり
令和2年 5月5日 端午の節句
5月になりました。
今年は、『新型コロナウィルス感染症』が世界に拡散し、色々な行事などが中止 又は、延期となっています。
自粛して出かける事も出来ず、連休を過ごす方々もおられると思います。
皆様に置かれましては、ご不安の事とお察し致しますが、何卒 健康にはご自愛下さい。
この様な時期ではありますが、少しお気を休めて頂ければと思い、5月5日「端午の節句」のご紹介をさせて頂きます。
古来より端午の節句は、厄除けの大事な日でした。鎌倉時代から武家政治へと移り変わり、武士の間では、尚武(しょうぶ=武の精神)の気風が強く、「菖蒲」と「尚武」をかけて、端午の節句を尚武の節目として盛んに祝うようになりました。
江戸時代に入ると、5月5日に男の子の誕生を祝い、武士の精神的な象徴である鎧・兜や幟旗(のぼりばた)などを飾って、その子の健やかな成長と家の繁栄を祈りました。やがて民間にも広がり、大きな作り物の兜や武者人形、紙の幟旗など飾るようになりました。また、外に飾る飾りとして鯉のぼりがあります。その昔、鯉が登龍門という滝を登りきると龍になって天に昇るという伝説があり、男の子が健康に育ち、出世して立派な人になってほしいという願いを込めて飾られました。
男の子が健やかに、たくましく育ちますように、病気や事故なく幸せな人生を過ごせるようにとの願いが込められた飾りは、周りの人たちの温かな想いが形となったものであり、子供の誕生を心から喜び、祝う日本の伝統行事の一つとなって現在も伝わっています。
今年は、ご自宅で時間を多く過ごされる分、ご家族皆様と五月飾りを飾り、お祝いされてみては如何でしょうか?
(文責)広報委員会 小田洋史

令和2年3月3日 上巳の節句(桃の節句)
3月に入りました。
令和になって初めての3月3日の『上巳の節句』(桃の節句)となります。
『上巳の節句』は、日本の古い習わし「人形信仰」〔三月の初めの巳の日に人形(ひとがた)、あるいは形代(かたしろ)と呼ぶ草木・紙・ワラなどで作った人形で体を撫でて身のけがれや災いを移し、川や海に流した習わし〕と中国の『上巳の節句』とが結びついたものです。中国ではこの日、桃花酒を飲む習慣がありました。これは桃に邪気を祓う力があると信じられていたことから桃の節句とも呼ばれるようになりました。江戸時代から現在まで日本では雛人形を飾る「ひな祭り」という日本固有の人形文化があります。雛人形は、「人形信仰」の行事と、平安時代の宮中の幼い姫たちの人形遊び(ひいな遊び)とが、長い間に結びついたのが起源と伝えられています。雛人形には、女児の健やかな成長を願い、その子の身代わりとなって厄災を引き受ける厄払いの意味もあるのです。
年に一度のお祝いの日です。雛人形を飾り、白酒・菱餅・あられ・桃の花等を供え、お祝い膳を囲み、家族や親類が揃ってお祝いをしてみてはいかがでしょう。
(文責)広報委員会 小田洋史

令和2年1月7日『人日の節句』
皆様、明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
本日1月7日は、令和初めての『人日の節句』となります。
『人日の節句』は、正月の終わりが六日で新年の始めが七日ということから、この日は一年の始めの節日(季節の変わり目の日)とされていました。昔、中国ではこの日に七種菜の汁を食して無病息災を祈願しました。これが日本古来の「正月七日のお祝い・七草粥」に通じ、『人日の節句』として定着しました。七草とは、セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロの七つの野草となります。
七草粥を食べる理由はたくさんありますが、自然界から新たな生命力をもらい、無病息災・健康来福を願い、邪気を払うと言われています。冬に不足しがちな野菜をお粥に入れ食べていたともされ、江戸時代から大切な行事でした。最近では、お正月に食べすぎて疲れた胃腸をいたわり、ビタミンを補う効果もあるとも言われています。
是非、この機会に食べて一年間の無病息災・健康来福を願いましょう!
(文責)広報委員会 小田洋史

令和2年 新年のご挨拶
新年、明けましておめでとうございます。
謹んで新春のご挨拶を申し上げると共に、皆さまのご多幸をお祈り致します。
多くの人達が帰省される正月、迎える人、家族との団欒、初詣、親戚、懐かしい人と静かに過ごす正月の過ごし方は変わらぬ姿で続いています。
それと比べ、平成の時代に大きく変化した生活環境の中、節句文化はかって無いほど薄れました。核家族化や洋風化した環境の中、このまま進んで行くと、古来より家族や、親族の行事として伝わって来た、日本の節句文化自体が無くなり過去の行事としてイベント化してしまう可能性も大いに有ると危惧しております。今こそ、令和の時代に生きる者として、次世代に文化を伝える責任を感じます。
本年は、政府が主導して国内外に文化を発信する「日本博」が開催されます。
当会は「節句JAPAN」として日本の五節句文化の発信を担います。
イベントは、本年五月の端午の節句から始まり、七夕の節句、重陽の節句、来年の七草の節句、桃の節句まで年をまたぎ開催します。
平成の時代に薄れた文化を、令和の時代は文化を取り戻す好機となるよう、皆さまと共に進めて行きたいと思います。本年も皆さまのご指導と鞭撻をお願い申し上げます。
令和二年正月
(一社)日本の節句文化を継承する会
会長 徳永深二


研修会「和食:ユネスコ無形文化遺産登録の前後」 講師:大久保洋子氏
令和元年12月5日(木)当会の12月理事会終了後、講師として一般社団法人 和食文化国民会議の理事 調査・研究部会長を務めておられる大久保洋子氏をお迎えし、「和食:ユネスコ無形文化遺産登録の前後」と題し、日本人形協会 埼玉支部の皆様と共に研修会を開催されました。
大久保氏が所属されている『一般社団法人 和食文化国民会議』(略称:和食会議)は、「和食;日本人の伝統的な食文化-正月を例として-」のユネスコ無形文化遺産登録申請を契機に、和食文化を次世代へ継承するため、平成27年2月4日に設立されその価値を国民全体で共有する活動を展開している団体です。
近年、和食会議では「五節供」(※和食会議では「供」を使用)の取り組みを推進されており、「和食文化の保護継承」にも繋がり、和食の持つ4つの特徴の一つ「年中行事やしきたりとの密接なかかわり」の具現化を目的として活動されています。当会も節句文化を継承する団体として、団体正会員として所属しています。
講演では、「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録された経緯や登録に関する条約や定義、文書概要など詳しくご講演頂き、当会もユネスコ登録に向けて、知識を深める良い機会となりました。
講演終了後、大久保氏と日本人形協会 埼玉支部の皆様と共に懇親を深める会が催され、当会もユネスコ登録に向けて弾みとなる会となりました。
(文責)広報委員会 小田洋史



