九月九日『重陽の節句』(菊の節句)

九月になりました。
新型コロナウィルス感染症の不安も残る中、 残暑厳しく熱中症などの不安も増えておりますが、対策を万全にして共に頑張って参りましょう!

そんな中ではありますが、ちょっとした清涼剤として、素晴らしき日本の伝統文化の一つをご紹介させて頂きます。

もうすぐ九月九日の『重陽の節句』となります。
『重陽の節句』は、『菊の節句』とも呼ばれ、平安時代より不老長寿を願い、菊にまつわる行事が各地で行われていました。

この日は、秋の収穫祭でもあり人々はお神酒に菊の花を添え、稲、栗などをお供えして、神に感謝をし、無病息災を祈りました。

同じく宮中では、前日の8日夜、菊に綿を被せて、9日の朝露で湿った綿で体を拭いて長寿を祈った「菊(きく)の被(きせ)綿(わた)」という行事もありました。

一説によると古代中国では、菊の花を浮かせた酒を飲むと菊の芳香と花の気品の高さによって邪気を祓い、寿命が延びると考えられてきました。

この風習が日本に入り旧暦9月9日に初寒を退け、長寿平安を願うという「重陽の宴」が生まれ、宮中や武家社会で盛んに行われていたと言われています。

また、その日に向けて人形を作って床の間に飾り、供え物をしてから桟俵にのせ川に流す風習(ひな流し)がありました。

三月三日の流し雛と同類の行事であることから「後(のち)の雛(ひな)」と言われ、人形を飾る風習が各地に伝わったそうです

 (文責)広報委員会 小田洋史

2020-09-01 | Posted in ニュース, 節句ニュース

一般社団法人 日本の節句文化を継承する会