七月七日 『七夕の節句』(笹竹の節句)

7月になりました。
7月7日といえば、短冊に願いを込めて笹竹に吊るす、『七夕の節句』です。

『七夕の節句』は、日本古来の「棚機津女(たなばたつめ)信仰(しんこう)」※1と中国の「乞巧奠(きっこうでん)」※2(牽牛(けんぎゅう)・織姫(おりひめ)伝説)が結びついたものです。

江戸時代後期では、各地域で盛んに催され紙や布などで作った様々な飾り物(短冊、吹流し、着物、折鶴、巾着、投網、西瓜、鯛、そろばん、大福帳、筆、硯、太鼓、宝船、人形など)を竹に飾り七夕を楽しんでいました。
現在でも五色の短冊に願い事を書き、竹に飾る風習が残っています。
また、七夕は神に捧げる収穫祭でもあり、小麦や野菜は欠かせない供え物でした。

地方によっては、竹飾りの他にワラや紙などで人形・牛・馬などをつくり、軒下や家の入り口、外の木枝に飾り、人形に厄を託して吹き飛ばしてもらう祈りの行事でもありました。

※1「棚機津女(たなばたつめ)信仰(しんこう)」とは、乙女(棚機女)が人里離れた水辺のある機屋にこもって、神に捧げる衣を織り、そこに神を迎え祭って一夜を明かします。翌日神が帰る時、人々は水辺で身を清めけがれを神に託して流したという言い伝えです。

※2「乞巧奠(きっこうでん)」とは、一年に一度、七月七日の夜に牽牛(けんぎゅう)(彦星)と織女(おりめ)(織姫)が、天の川を渡って会う恋物語が中心となり、この二つの星に供え物をし、女子が裁縫や手芸の上達を祈願したという中国の伝説です。

現在、新型コロナウィルス感染症が蔓延し、日常の生活様式が変わりつつありますが、『七夕の節句』をご家族で祝い、楽しんでみては如何でしょうか。
皆様の生活が一刻も早く通常に戻れるよう祈念しております。

(文責)広報委員会 小田洋史

2020-07-03 | Posted in ニュース, 節句ニュース

一般社団法人 日本の節句文化を継承する会